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July,,2021

Weekendhouse
​Sajima,Yokosuka

東京から車で約1時間・・・相模湾に面する静かな海沿いの街に建つ築55年の一戸建て住宅の再生プロジェクトである。

足掛け10年程も携わってきた思い入れの深いプロジェクトでもある。

建て替えや売却などの様々な検討をした上で既存建物にリノベーションを実施し民泊として利活用することになり設計及び工事を進めた。

こうした古い戸建住宅は空き家が近年急増しており、社会問題の一つとなっていることから、近隣住民からの関心も高いプロジェクトであった。

建築主からは予算・工事期間・品質などの設計条件は一切示されず、設計者の自由として任せていただいた。設計者としては、個人的な趣味嗜好を極力排除しつつ、ポイントを絞ったバリューアップ工事に徹した。既存躯体については概ね良好な状況ではあったが、柱頭柱脚金物を一部設置、面材耐力壁を一部設置、1階及び2階の一部床を剛床にするなどの耐震性にできるだけ配慮も行った。

55年前のオリジナル建材と最新の建材が混在することや、切妻屋根の下地材を露出すること等により、おおらかでゆるりとした空間を得ることができた点や、海からサンダルのまま浴室に直接アクセスできる動線計画、明るい水廻り空間などは民泊プレオープン時に好評を得た。

 

そうした状況ではあったが、長引くコロナ渦の影響で今後が見通せない状況が続く中で売買の方針へ転換

売り出し早々に素晴らしい買主様とのご縁をいただくことができたことは大変ありがたいことであった。

この住宅に新しい生命が宿ったようで設計者冥利に尽きるプ思い出深いロジェクトとなった。

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